日本画像学会誌
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論文
酸化重合法により合成したポリピロール-ITO導電性インクの導電性挙動
次田 将大野間 海生青木 稜前田 秀一
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2024 年 63 巻 1 号 p. 12-19

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抄録

導電性部としてポリピロール,分散剤としてインジウムスズ酸化物 (indium tin oxide, ITO) ナノコンポジット粒子を使用した導電性インクを合成した.酸化剤として塩化鉄 (FeCl3) と過硫酸アンモニウム ((NH4)2S2O8) を使用した.ポリピロールとITOのナノコンポジットは水中で凝集するポリピロールを水中に安定してコロイド分散させることに成功した.ポリピロール-ITOナノコンポジットのサンプルは,導電度は四探針法,元素分析 (EA),動的光散乱 (DLS),X線光電子分光法 (XPS),および走査電子顕微鏡 (SEM) など,異なる技術を用いて測定された.ポリピロール-ITOに対する酸化剤の比較検討をした.塩化鉄を酸化剤として含むポリピロール-ITOのサンプルは,酸化剤として過硫酸アンモニウムを含むものよりも高い導電度を示すことが観察された.

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© 2024 一般社団法人 日本画像学会
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