抄録
電子写真プロセスにおける感光体の帯電には,グリッドを有するコロナ帯電器であるスコロトロン帯電器が,よく用いられる.これは,グリッドが感光体に流れ込む電流を制御する為に,一様かつ安定な感光体の帯電電位が得られるためである.しかし,スコロトロン帯電器では,コロナ放電によって発生した電流の多くがグリッド電流として消費される.この為,コロナ放電電流を多くする必要が生じ,消費電力が大きくなるとともにオゾン発生量の増加をきたす.スコロトロン帯電器を用いるためには,感光体の表面電位の制御効果を損なうことなく,グリッドに消費される電流を少なくし,コロナ放電電流を少なくする事が重要である.そこで,グリッドのピッチやグリッドと感光体とのギャップを変化させて,シールド/グリツド/感光体電流の測定を行うとともに,帯電器内部の電界計算などを行うごとによって,グリッドの帯電特性に及ぼす影響について検討を行った.その結果,グリッドのピッチや感光体とのギャップなどが,スコロトロン帯電器の帯電特性に及ぼす影響を明らかにすることができた.本報告では,これらの測定結果とともに,理想的なグリッド構成について検討した結果を報告する.