抄録
皮膚電気活動(EDA)は、ひとの情動活動や自律神経活動を手軽に捉えられるものとして良く知られている。EDAの測定には皮膚抵抗、皮膚インピーダンス、皮膚電位を利用したものがある。近年は皮膚電位〔皮膚電位水準(SPL)および皮膚電位反射(SPR)〕がよ<用いられている。しかし、SPRには各種のパターンがあり、皮膚電位の発現機序についても十分解明されていない。そこでこれらに関する検討を行った。SPL測定には、角質層の剥離を伴う基準電極の設定が求められる。これは若干の侵襲性を伴うため、剥離作業の不十分性が測定結果の不正確性をもたらすことになり易い。そのため、剥離に伴う皮膚インピーダンスの低下度とSPLの低下度との関係を明らかにし基準電極の構築に必要十分な剥離を、インピーダンスによって確認すれば合理的であり、その方法を提案した。さらに、環境温度との関係で各種体表部EDA測定を行い、温熱性発汗と精神性発汗との関連性について考察した。