抄録
加速度脈波の測定から、年齢に対する末梢血液循環動態の評価分布を求めたところ、それらの間に負の相関があることや、特に中高年層では運動などを含む生活スタイルによると思われる差が大きい事を見出した。また、太極拳の効果が脈拍をわずかに減少させ、末梢血液循環動態を良くする事が加速度脈波の測定から分かった。これは、弓道やソフトテニスとは異なる明らかな傾向である。また、末梢の血流が太極拳後に増加することは単一矩形パルス法による測定でも確かめられた。さらに、同一被験者における日常生活での動作別や精神作用などによる末梢血液循環動態の時間変化を測定し、興味ある結果を得た。