国際生命情報科学会誌
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第15回生命情報科学シンポジウム
閉息呼吸法による大脳皮質の活動状態の変化(<特集>第15回生命情報科学シンポジウム)
沈 再文伊藤 智子朝山 正己
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2003 年 21 巻 1 号 p. 268-277

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抄録
調息は気功鍛練の重要な基礎の一つである。閉息呼吸法は気功による調息法の一種で、多くの気功功法に応用されている。かつて、われわれは、閉息呼吸法を行った時、手、足の皮膚温が著しく上昇したことや脳波や脈拍の変化から、全身の血液循環がよくなっていることおよび大脳が深いリラックス状態に入っていることを示した。本研究は、光トポグラフィ脳機能計測装置を使って、熟練者の閉息呼吸法実行時の大脳皮質の血液量の変化による大脳の活性状態を観察した。その結果、閉息呼吸法の実行により、前頭葉の血液量の増加、後頭葉の血液量が減少することを示した。このことから、以前の実験結果と併せて、閉息呼吸法によって前頭葉にα波ないしθ波の出現がみられたこととの関連性や大脳の活性化などの関係について検討を行った。
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© 2003 国際生命情報科学会
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