日本には、約400万頭の鹿が生息しており、毎年約40万頭の鹿が害獣として駆除されている。駆除された鹿の大部分は、ゴミとして廃棄されており、資源としての利用は極僅かである。我々は、鹿を有効資源として利用すべきだと考えており、鹿肉、鹿皮や鹿茸の天然資源としての価値を模索している。古くから、ヒトは鹿に対して可愛らしく高貴な好印象を持っており、神使或は神獣として崇めてきた。このように古くから深い絆を培ってきたヒトと鹿の関係であることから、ヒトは今後も鹿と共生するための方法を探っていくべきと考える。 今回は、鹿に関しての初めての発表であることから、先ずは鹿との関わりの現状及び鹿の資源価値について考えてみたい。