国際生命情報科学会誌
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研究発表
未知なる効果を検出する生体センサの生体反応リズム
高木 治 坂本 政道世一 秀雄小久保 秀之河野 貴美子山本 幹男
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2018 年 36 巻 2 号 p. 109-

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抄録

これまでの我々の研究において、ピラミッド型構造物(PS)が単独で存在した場合、非接触効果は検出されなかった。しかしPS頂点に、時間的に周期変動する非接触効果が存在する可能性がある。我々は非接触効果を特定の時間帯における平均値として求めた。その結果PSが単独で存在した場合、非接触効果は誤差の範囲でゼロであった。この結果に間違いはないが、非接触効果の時間的な周期変動が見過ごされた可能性がある。PS頂点における周期的な非接触効果を検証するため、我々はまず生体センサ(キュウリ果実切片)の生体反応リズムに連動したガス放出の特性を理解しておく必要がある。実験の結果、次のことが判明した。(1)生体センサの設置時刻と、測定ガス濃度との間に周期性があること。ガス濃度の周期性は季節によって異なった。夏期は1周期が6時間、冬期は1周期が24時間の周期変動であった。(2)キュウリ切断面の方向が、成長軸の向きと逆方向の場合、同方向の場合と比べて、ガス濃度が平均で約7.5ppm (約2%) 高くなること(p=3.8×10-2, n=1817)。キュウリ切断面の方向が違う表面から放出したガス濃度の比を計算した結果、昼と夜とでは比の値が変化すること(p=1.5×10-6, n=1292: 昼, n=525:夜)。

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