国際生命情報科学会誌
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研究発表
養生気功動作習熟におけるスランプの役割
気の感覚の喪失と再体制化
伊藤 精英
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2018 年 36 巻 2 号 p. 110-

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抄録
養生気功の一種である内養功動功・易筋行気法は、意と気と力の一体化により練功者に心身の健康をもたらすだけでなく、深い瞑想状態へと導くことがある。この意味で、易筋行気法はヨーガ、太極拳などと同様に瞑想運動(meditative movement; e.g. Klein 2017)と見なすことができる。昨年の本学会においては動画記録の残っている2015年初期の演舞と2017年の演舞とを比較し、練功による動作の変化と心身の状態、特に耳鳴、聴覚過敏の程度との関連性について発表したが、今回は17年10月から18年4月までの練功経過について、動功習得におけるいわゆるスランプとその脱出方法について一人称研究アプローチによる記述を試みる。本分析には、練功当事者(著者)及び指導者の文章記録、演舞の動画記録を用いた。この動画記録をもとに、演舞の冒頭部分の吸気に相当する動作時間を求めたところ、17年10月では18.59秒、18年4月では22.94秒であったのに比較して、18年1月では8.73秒であり、2分の1以下に短くなっていた。吸気時間の比較と文章記録の分析を総合すると、17年11月から18年2月までがスランプ期であり、18年3月が回復期であることが推測できた。本発表では、スランプ脱出に関連する要因を呼吸の調整及び自己受容感覚の観点から議論する
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