目的:ハイリスク飲酒者に対する集団節酒指導プログラム(S-HAPPYプログラム)の節酒効果およびメタボリック症候群の改善効果について検討した。方法:特定保健指導の対象者に該当し,AUDIT10点以上もしくは週21ドリンク(1ドリンクは純エタノール10グラム)以上の男性飲酒者55名に,6カ月間の生活習慣記録表(飲酒記録)を取り入れた3回の集合教育を行った。結果:介入前後で AUDIT得点,飲酒量,腹囲,体重,拡張期血圧,ALT,γ-GTPが有意に減少し,HDL-コレステロールが有意に増加した。メタボリック症候群と予備群を合計した割合は,介入前55人中49人(89.1%)から介入後31人(56.4%)へと有意に減少した。結論:集団節酒指導プログラムによる節酒効果とメタボリック症候群の改善の可能性が示された。(図2,表2)