抄録
近年,動画像配信サービスに対してユーザが主観的に評価する品質指標であるユーザ体感品質(QoE: Quality of Experience)が重要になっている.動画像品質に影響する要因としては,解像度やフレームレートなどが知られている.動画像配信サービスでは,一般的にトラヒック量を削減するために解像度を低下させるが,それによりQoE評価の低減を引き起こすことが明らかになっている.先行研究として,色情報に着目しトラヒック量が一定の条件下で,解像度または色情報を低下させた動画像に対して評価実験が行われている.本稿では,実験結果から得られたQoE評価がジャンルによって差異があり,その原因が画像特徴である動きと文字にあることに注目した.さらに,ジャンルごとに動きと文字の定量的な分析を行うことで,QoE評価の差異が動きと文字の認識の容易性に関係していることを明らかにした.