抄録
磁気ディスク装置の重要な機械要素であるヘッドスライダの最近の技術動向について述べる。浮上ヘッドはディスク内外周の浮上均一化の開発が進められ、最近のドライエッチング技術の進展とも合間って色々なABS(空気軸受面)設計によって、シーク時の浮上変動が小さくかつ浮上均一化を実現するスライダが開発されている。スペーシングのさらなる低減が実現できる接触記録方式ではヘッドの跳躍や摩耗が課題となり、Siマイクロビームヘッドを用いた跳躍評価、摩耗評価を行った。熱酸化シリコン膜の形成によりSiに対して約1桁の摩耗改善ができることを明らかとした。