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直交周波数分割多重(OFDM)方式は、時間、周波数方向のインターリーブをおこなうことによって誤りを拡散し、誤り訂正が効果的におこなわれる。しかし、移動体受信に於いてはマルチパスフェージングによるランダムFM雑音などにより誤りが多く発生し、誤り訂正が不可能な場合がある。本稿では、相関の無い2波のOFDM信号をキャリア単位でダイバーシティ受信することによって、ドップラー周波数がキャリア間隔の3%の場合、ダイバーシティ利得は4dB以上と高速度の移動の場合でもダイバーシティの効果があったこと、また同じドップラー周波数で符号化率3/4とした場合にもダイバーシティによって受信可能であったことを室内実験の結果から報告する。