映像情報メディア学会技術報告
Online ISSN : 2424-1970
Print ISSN : 1342-6893
ISSN-L : 1342-6893
セッションID: IPU99-74
会議情報
電流モードによる連続時間トランスバーサルフィルタの実現
宮長 晃一佐々木 守
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

近年の磁気記憶装置等は高密度化が進み, 高速処理が求められている.本稿では, 磁気記憶装置等の高速ベースバンドディジタル伝送系の波形等化への応用を目的に、連続時間トランスバーサルフィルタの電流モードによるCOMS-IC化について報告する。基本ブロックとなるアナログ遅延回路の一構成法を示し, その遅延量を正確にロックできる多重PLL方式を提案する。遅延回路の構成素子の一つである積分器においては, 寄生コンダクタンスによるDCゲインの低下を緩和する回路設計により, 60dB以上のDCゲインを実現している.遅延回路は, 積分器, 電流ミラー及びOTAから構成され, 3次の伝達関数により, 0〜50MHzの帯域において遅延量5nsの定遅延特性が実現されている.その際の消費電力は4.3mW, チップ占有面積は0.03mm^2である.プロセスは1.48μm n-well CMOSプロセスを使用しており, 単一3V電源で動作する.

著者関連情報
© 1999 一般社団法人 映像情報メディア学会
前の記事 次の記事
feedback
Top