抄録
本報告では、画像を空間分割し、各領域に対しウェーブレット変換を実行するタイリング処理法について考察する。従来のタイリング処理法の一つである空間分割ウェーブレット変換(SSWT)では、ブロック歪みを回避するため、大きなオーバーラップを必要とする。このオーバーラップのサイズは、フィルタ長Lとステージ数Sにより変換前に決定する必要がある。さらにそれは、2^<S-1>とLに比例して増加する。これらの制約により、冗長な計算が発生し、ステージ数を適応的に変化させる変換が不可能となる。本報告では、SSWTと同様の結果を得る新たなタイリング処理法を提案する。提案法は、SSWTと同様にブロック歪み発生しない。また、オーバーラップのサイズはステージ数と独立であり、適応的な変換が可能である。さらに、全画面ウェーブレット変換と同じ計算量ですべての変換が可能なため、冗長な計算は存在しない。