抄録
1993年に第1回が開催されて以来、7回目を迎えたCIC(Color Imaging Conference)の模様を報告する。IS&TとSIDの共催による、色彩画像科学の専門家が一同に会する国際会議で、ll月16-19の間米国Arizona州Scottsdaleで開催された。厳選された質の高い論文に絞り、3日間を通して単一セッションで運営するとの方針を貫いており、密度の濃い討論がなされた。今回は、約250名の参加者の下に、口頭発表33件、ポスター発表27件の計60件が採択された。第1日目は、Dr.J.MaCannのKeynoteに続いて、Image Capture:5件、Scene Perception:3件、Color Management:5件の成果が発表された。最近の傾向として、分光画像の取得、分光特性推定など、スペクトル情報の原点に戻って色彩情報を捉えようとする流れがあり、一方で、色の見えモデルや色の恒常性を考慮した色管理技術の展開に見られるように、人間の視覚により接近した色彩画像を再現しようとする研究が盛んである。