携帯電話で日本文を入力する操作に伴う身体的および精神的負担の評価を試みた.日本文入力では,基本的に,ひらがな入力と漢字変換の操作を必要とするが,ひらがな入力のためのキー操作のみを考えた.片手で,親指のみを用いた入力を想定し,キー操作を「押し」と「移動」に分け,実験的にそれらに必要な身体的負担を求め,その結果を,ひらがな入力操作の機種依存データとひらがな文データベースに適用することで,被験者ごとに機種別かつ入力方式(マルチタップ方式とポケベル方式)別に身体的負担を評価することに成功した.また,キー選択およびキー連打の反応実験により精神的負担を評価する試みの一端を紹介する.