道路情報板は,ドライバーに適切な交通情報をリアルタイムに提供することにより,交通の安全と効率とを確保するという重要な役割を担っている。一方,呈示情報をドライバーが短時間で正確に認識するためには,視認性や誘目性の観点より,最適な表示色数及びその色度領域を決定しなければならない。そこで本研究では,カテゴリカルカラー(基本的知覚色)の観点より,道路情報板における最適表示色数を決定すると共に,色識別が最も効果的である最適表示色度領域を求めることを目的とした。結果より,最適表示色数は10種類であることが明らかとなり,その最適表示色度領域も決定した。これらの領域は道路情報板における表示色度範囲決定などの実用面においても大変有用なものと言える。