抄録
無線LANによる通信を行う端末は,APに接続する端末の台数,通信レート等によって一台あたりの利用可能帯域幅が大きく変動する.そのためハンドオーバによる急激な利用可の帯域の低下が起きる場合には,リアルタイムデータの送信に伴うレート制御が追いつかず,データの到着遅れが発生する可能性がある.また利用可能帯域幅が狭い環境から広い環境にハンドオーバを行った場合,積極的な帯域獲得ができないという問題がある.このような問題を解決する一手法として,移動先APの環境を事前に把握しハンドオーバ前に把握した送信レート予測値によって送信レートを変更させる手法が有効である事が確認されている.本稿ではトランスポート層にDatagram Congestion Control Protocol CCID3を用いることを前提に,実環境でのパケット到着間隔の揺らぎ(ジッタ)とDCCP送信レートとの関連性を示す.またハンドオーバ後に適用可能な送信レートをハンドオーバ先のジッタ測定結果に基づいて決定するための方法を併せて検討する.