抄録
協調視覚モデルを用いた鮮鋭さ評価法は,評価性能に於いて従来評価法よりも優れていることが示されたが,その理由はまだ明らかではない.本報告では,協調視覚モデル法の評価性能が優れている理由を検討する為,従来評価法を改良し,両評価法の基本性能を揃えた条件下で改めて評価性能を比較した.その結果,(1)従来評価尺度中の画像システムMTFを出力画像のフーリエ変換に置換える改良法により協調視覚モデル法と同等の基本性能が獲得可能であること,(2)改良型従来評価法と比較してもなお協調視覚モデル法の評価性能の方が全般的に優れており,評価条件に依存した評価性能の低下も少ないことが示された.協調視覚モデル法に画像観測機構が備わっていることが両評価法の一つの大きな相違点であることから,上記結果は,協調視覚モデル法の優れた評価性能が画像観測特性に起因している可能性を示唆する.