本論文ではコグニティブ無線向け可変帯域ディジタルBPF(Band-Pass Filter)を用いたベースバンドプロセッサを提案する.BPFにDA(Distributed Arithmetic)アルゴリズムを適応することで,内蔵するSRAMのデータを書き換えるだけでBPFの特性(チャネル中心周波数とバンド幅)を変化させることが可能となる.試作したベースバンドプロセッサではバンド幅を40kHzから240kHzまで10kHz単位で変化させることが可能である.CMOS 180nmプロセスで設計し,電源電圧1.8Vで消費電力は13.5mWであった.