抄録
光ファイバケーブル接続部に曲げ損失耐性に優れるHAF(Hole-Assisted Fiber)を適用するに当たっては経済性や現場作業軽減の観点から、現在、簡易に組み立て可能な接続技術として広く普及しているメカニカルスプライスを使用できることが望ましい。そこで、HAFに現在のメカニカルスプライスを適用した場合の接続損失要因について分析し、屈折率整合剤が空孔に浸入する長さを制御することが重要であることを明確にするとともに、この問題を解決できる新たな屈折率整合剤を用いたメカニカルスプライスの特性について示す。次に、ケーブル接続部の経済化・小型化を図るために、曲げ特性に優れるというHAFの利点を活かしたクロージャ(心線収納)構造を提案・試作し、部品点数および作業時間の大幅な削減ができること明らかした。