搬送波周波数がマイクロ波帯以上の光ファイバ無線システムにおいては、波長分散によるフェージングの影響によるパワーペナルティの増加が問題となる。本論文では、搬送波周波数10.804GHz、送信データ111.689MbpsのBPSK信号を伝送する光ファイバ無線実験システムを構築し、伝送距離に伴う光波形の変化の観測と伝送光パワーに対する符号誤り率の測定を行った結果を報告する。その結果、伝送距離10kmより25kmの場合でより大きいパワーペナルティが発生したが、伝送パワーを大きくすると、パラメトリック利得の効果によりパワーペナルティが低減される。伝送後の光波形から変調度を算出したところ、その劣化度とパワーペナルティがほぼ一致することが分かった。