抄録
パターン媒体(BPM)の高記録密度化の課題として,隣接ドットからの静磁気相互作用干渉と隣接トラック消去(ATE)の低減が挙げられる.そのため,最隣接ドット間距離を大きくすることが有効と考えられる.本報告では,ドットを半ビット長ヘッド走行方向にずらして配置した千鳥格子配置パターン媒体と,ドットを横一列に規則正しく並べた正方配置パターン媒体を用いて,記録マージンと静磁気相互作用について比較・検討を行った.両者における静磁気相互作用の顕著な違いは見られなかったが,ドットの配置によって静磁気相互作用分布が異なることがわかった.また千鳥格子配置は,正方配置よりもATEを低く抑えられ,より大きな有効マージンが得られた.