日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
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総説
生体物理刺激の口腔インプラント治療への応用
越智 守生仲西 康裕廣瀬 由紀人
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2024 年 43 巻 3 号 p. 231-

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抄録

熱,圧力,音波,電磁波,および電流による生体物理学的刺激は,機能不全の回復,痛みの軽減,組織の治癒をもたらす.筆者らの研究グループは,生物物理学的刺激によって口腔インプラントの治療期間が大幅に短縮される可能性があるという仮説を立て,1990 年頃にこの新しい研究を開始した.筆者らが 30 年以上にわたり行ってきたいくつかの研究は,パルス電磁場刺激 ( 以下,PEFM),容量結合型電場刺激法( 以下,CCEF),低出力パルス超音波刺激( 以下, LIPUS) は,一般的な条件よりも早期にオッセオインテグレーションを達成する可能性を示した.多施設臨床研究による早期負荷インプラントに対するLIPU は比較的良好な臨床結果を得た.したがって,LIPUS は 1 日あたり15 ~20 分の比較的短い施行で骨形成において良好な結果を達成できる生体物理学的刺激方法であると いえる.【顎咬合誌 43(3):231-237,2024

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