近年,まちおこしのシンボルとして,古い芝居小屋などの復原が行われる傾向にある.しかし,このような古い建築物の復原は,当時の資料が残っていない,当時と同じ材料を使用できない,現代とは構造が異なる,といった困難がある.そこで,復原後のバーチャルイメージを見ながら評価や議論ができれば,大きな助けになると考えられる.そこで,埼玉県の,ある古い芝居小屋の内装を復原するために,バーチャル環境を利用してデザイン設計を支援する「芝居小屋復原支援システム」を構築した.その芝居小屋の内部のディテールを再現するために,実測に基づき作成したCADデータを用いて,システムの3Dモデルを構築した.