抄録
フォトポリマー媒体の解析には正確な反応モデルが必要とされている.そこで本稿ではラジカル系のフォトポリマーの反応過程に関する数値モデルを提案した.このモデルは開始反応,生長反応,停止反応といった各素反応からなり,媒体中のそれぞれの成分が相互拡散すると仮定される.この相互拡散モデルに基づき,フォトポリマーの回折特性をビーム伝搬法を用いて数値的に解析した.また,ホログラムの記録再生実験を行い,フォトポリマー媒体の回折特性を評価した.得られた実験結果と数値結果をLevenberg-Marquardt法でフィッティングさせることにより,反応速度定数と拡散係数を見積もった.本稿では,回折特性に作用する媒体パラメータを明らかにすることにより,相互拡散モデルの有効性を確認した.