抄録
筆者らは,これまで,色間相互相関を考慮したカラー画像の雑音除去のためL1-L2およびL2-L2 Color Shrinkage法を考案し,これを冗長Wavelet変換領域の雑音除去に適用することで,優れた雑音除去性能が実現できることを示してきた。ここでは,L1-L2およびL2-L2 Color Shrinkage法の導出,その反復アルゴリズムとその収束特性,信号電力のML推定の利用による雑音除去能力の改善について述べる。また,ISO1600およびISO6400相当の信号依存性雑音を対象とした雑音除去シミュレーション結果を示し,その優れた雑音除去能力を評価している。