抄録
地上デジタル放送では,誤り訂正復号後のBERによって視聴の可否が決定する.そのため,受信機の誤り訂正能力を向上させることができれば,視聴可能エリアの拡大や,送信電力の低減が可能となる.地上デジタル放送では,畳み込み符号とリードソロモン符号を用いることで誤り訂正符号化を行っているため,その復号方法であるビタビ復号とリードソロモン復号の誤り訂正能力が重要となる.本報告では,受信機内で行うビタビ復号において,リードソロモン復号後の情報やキャリア毎のC/N情報を用いることで誤り訂正能力を向上させる方法を提案し,シミュレーションにより本提案手法の有効性を検討し,さらに市販受信機との性能比較を行った結果について述べる.