抄録
衛星による4K/8Kスーパーハイビジョン放送開始に向けて,標準規格(ARIB STD-B44 ver.2.0)が策定された.衛星伝送方式の標準規格が策定された後,ケーブルテレビによる再放送用としてIFパススルー伝送方式の技術基準が検討されている.高度広帯域衛星デジタル放送を現行のケーブル施設で再放送する場合の技術的条件を導出するために,16APSKの伝送特性を把握する必要がある.今回,ケーブルテレビ特有の妨害(単一妨害波,隣接チャンネル妨害波,反射波)に対する16APSKの耐性を定量的に評価するための実験を行い,ケーブルテレビ施設の性能への技術的条件を明らかにした.実験結果は日本CATV技術協会(JCTEA)から情報通信審議会に寄与された.