抄録
本研究は,凹凸を構成する物理量と人の感性値の関連性を探る.世の中に存在する物体の表面は独自の凹凸を持ち,その凹凸に対して我々は様々な印象を抱く.本研究は,凹凸そのものが人の感性にどのような影響を与えているのかに着目し,凹凸形状を形成する物理量の一つと考えられる空間周波数に焦点を当て,人の感性値を測るために感覚的かつ直感的に意味を理解できるオノマトペを感性評価の項目として使用した.視覚刺激用の画像群を印象評価実験によってオノマトペごとにグループ化し,2次元フーリエ変換を適用して画像を空間周波数空間に変換する.それらの画像をスペクトル解析し,空間周波数の特徴をオノマトペごとに分析することで質感認知との関連性を明らかにする.