抄録
生産された果物の選別は,従来,農家の経験則に基づき行われることが多い.そのため個人差が大きく同じ評価に分類された果物の中でもばらつきが生じてしまう.そこで本稿では,目視で同じ等級に分類された果物に対し,熟度のばらつきがどの程度あるのかを調査し,熟度を5段階で評価することを目的とする.しかしながら,果物は種類が多く存在し,その外的特徴もそれぞれ異なるため,本稿ではリンゴを対象とする.また,本稿では,リンゴの色味による特徴と光沢による特徴を合わせて表面反射特徴とし,その表面反射特徴を画像から解析し,熟度を評価する.提案手法による熟度の評価を,Ground Truthと比較したところ,74.5%同じ評価をした.