抄録
人間や地上を走行するロボットと違い,ドローンは水平方向だけではなく垂直方向にも移動する.そのため,既存の平面的なパーソナルスペースを適用することは不適切である.そこで本論文では,実際の飛行状態にある小型ドローンを用いて3次元的なパーソナルスペースを調査した.立位で静止している被験者に対してドローンを15m離れた位置から接近させ,ドローンにこれ以上近づいて欲しくないと感じた距離を測定した.その結果,被験者の正面,斜め正面,側面における高度1m~2.5mのパーソナルスペースを得た.また正面の場合,ドローンの速度が大きくなるとパーソナルスペースも大きくなり,高度4.5m~5.5mでパーソナルスペースが消滅した.