抄録
多視点ロボットカメラを用いたインテグラル立体撮影技術を提案する.この技術では,カメラマンが1台のマスターカメラを操作し被写体を撮影すると,被写体位置や撮影画角に応じてインテグラル立体テレビの再現領域が実空間に規定される.マスターカメラを中心に正六角形状に配置されたパン・チルト・ズームが可能な6台のロボットカメラが連動制御され,再現領域が収まる最小の画角で高解像度に多視点映像を撮影する.そして,7台のカメラ映像情報を相補的に活用して被写体の3次元形状モデルを生成した後,カメラマンのパン・チルト・ズームといったカメラワークを再現した要素画像に変換する.これにより,スポーツシーンなどの高品質な実写動画の立体コンテンツ制作が可能になった.