草と緑
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バミューダグラス(Cynodon属)
長沼 和夫
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2016 年 8 巻 p. 59-63

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抄録
バミューダグラスはギョウギシバ属の総称として使われている。もともとは牧草としての利用だったが、現在では擦り切れに強く回復力が旺盛なので、ゴルフ場やサッカー場のスポーツターフとして広く用いられている。バミューダグラスの代表とも言えるティフトン(ティフトン419)は病気に強く大型なギョウギシバと繊細なアフリカギョウギシバを掛け合わせて、繊細で病気に強いゴルフ場のフェアウエー用のシバとして作出された。現在では暖地型スポーツターフの標準シバとして世界中で利用されている。日本でも戦後ティフトンの栽培が行われるようになり、関東以西の競技場のスポーツターフとして広く利用されている。日本で流通しているティフトンをアメリカに保存されているものと比べてみると、外見やDNAレベルで違っている。生産地で栽培されているうちに取り違いが起きたものと思われるが、日本でも米国のように芝生の品質を保証する機構の設立が望まれる。
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© 2016 特定非営利活動法人緑地雑草科学研究所

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https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja
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