応用経済学研究
Online ISSN : 2758-9161
Print ISSN : 1882-9562
市場別価格設定行動と通貨バスケット政策
中村 周史
著者情報
ジャーナル フリー

2012 年 5 巻 p. 69-90

詳細
抄録
本稿では,市場別価格設定行動(Pricing to Market: PTM)を組み込んだ確率的動学一般均衡モデルを構築し,PTM と貿易収支の関係に焦点を当て,通貨バスケット政策における構成通貨比率の決定方法について分析を行った.その結果,PTM により為替レートのパス・スルーが不完全ケースでは,貿易量シェアによる構成比率は貿易収支を安定化することはできず,よりパス・スルーの高い通貨への比率を大きくすることで,安定化できることが明らかとなった.
著者関連情報
© 2012 日本応用経済学会
前の記事 次の記事
feedback
Top