日本救急医学会関東地方会雑誌
Online ISSN : 2434-2580
Print ISSN : 0287-301X
原著論文
原因不明の発熱で入院となった救急外来受診患者の検討
松田 隼小島 直樹野原 春菜有野 聡松吉 健夫佐々木 庸郎一瀨 麻紀山口 和将稲川 博司岡田 保誠
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キーワード: 血液培養, 菌血症, ER
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2019 年 39 巻 3 号 p. 341-343

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抄録

当救命救急センターを受診する患者の中で, 発熱を主訴に受診する患者は比較的多いが, 初療の段階では確定診断が困難なことがある。【対象・方法】2016年9月~2017年8月に当院一次, 二次救急外来を受診された16歳以上の患者のうち, 発熱の原因を確定することができず, かつ入院を要した患者の特徴・臨床経過を後方視的に検討した。【結果】総受診者数16,282例のうち, 対象となったのは24例であった。男性は13例, 平均年齢は74.5歳 (16~98歳), 平均入院日数は18.4日 (3~57日) であった。最終診断として, 感染性13例, 痛風関節炎1例, 膠原病1例, 退院まで原因不明であったものは9例であった。血液培養は全例で採取され, 陽性率は37.5%であった。帰宅後に血液培養陽性となったため, 再受診させ入院となった例が3例あった。【考察】原因不明の発熱で入院となった症例を後方視的に検討した。原因不明の発熱患者では, 血液培養の採取が重要である。

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