日本福祉教育・ボランティア学習学会研究紀要
Online ISSN : 2432-4094
Print ISSN : 2432-4086
コロナ禍のボランティア実践はなぜ ゆらいだのか
人類学の視座から考える
妻鹿 ふみ子
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2023 年 41 巻 p. 60-71

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抄録
本論文は、コロナ禍の社会においてのボランティア実践のあり方をめぐる「ゆらぎ」について、思 想の力を借りて考えるものである。すなわち、社会全体の大きな「ゆらぎ」の中にあった相互行為の場 としてのボランティア実践の「ゆらぎ」について、主に人類学の力を借りて考える。ボランティア実践 が本来有している偶然の出会いという魅力、偶然が必然に変わってゆくことで実践が学びとなり、継続 へのモチベーションが生まれるという面白さが奪われ、封印せざるを得なかったコロナ禍の3年間の 諸相を、ボランティアコーディネーター対象のウェブ調査の分析をベースに、統計学的人間観、関係論 的人間観、ならびにそれぞれの人間観が依拠する時間の流れ方を分析のツールにして議論する。すなわ ち、現場で起きていた「ゆらぎ」について人類学の知見から説明をつけ、今後も必ず見舞われると言わ れているパンデミック下の社会におけるインフォーマル・ノンフォーマルな教育としての福祉教育・ ボランティア学習につながるボランティア実践のあり方について考察する。
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© 2023 日本福祉教育・ボランティア学習学会
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