抄録
近年、サービス産業に科学的・工学的手法を適用し、生産性向上への取り組みが活発化している。サービス生産性向上のためには、サービス提供方法や内容を、サービスの価値を決める顧客の要求や行動に適応しなければならない。一方、サービスの提供と消費の同時性から、サービスの研究開発はものづくりの研究開発と異なり実験室の中で行うことができない。したがって、サービス研究を進めるには、サービスが存在する日常生活を理解する必要がある。そして、そこから得られた知見から、より最適なサービスをリアルタイムに提供できる仕組みの構築が必要となる。本講演では、サービス生産性向上の科学的・工学的手法について、様々な産業事例をもとに明らかにする。