抄録
カオス制御法のひとつとして,Pyragas によって提案された delayed feedback 制御法 (DFC) について,最近我々はある条件(ゲイン行列と制御前の方程式の周期解まわりでのヤコビアン行列が可換であること)のもとでDFCの成否を判定する解析的な結果を得た.本講演では,その結果を紹介するとともに,レスラー方程式に適用した数値計算例について述べる.この数値例は,Pyragasが与えたゲイン行列とは異なるゲイン行列(単位行列の実数倍)を用いたDFCを採用しているが,Pyragasによるものとまったく同様に,1倍,2倍,3倍周期解が安定化できることを示すものであり,DFCの有効性を示す一つの証拠となるであろう.