抄録
本稿では,入力拘束を有する離散時間システムに対する追従制御アルゴリズムを提案する.提案制御アルゴリズムは,状態依存可変ゲインフィードバック制御則と,実時間目標信号修正機構から構成される.これらの制御器には,実時間で調整可能なパラメータが含まれており,これらをオンラインで調整することで,固定時不変制御器では達成困難な制御特性を制御システムに与えることが可能となる.提案アルゴリズムを用いることにより,オーバーシュートの発生を抑制しつつ,制御量を目標信号へ素早く収束させることが可能となる.提案アルゴリズムを実行する際には,ある最適化問題をサンプル周期毎に解くことが必要となるが,これを比較的短時間に解く事を可能とする求解アルゴリズムを示す.さらに,提案アルゴリズムをツインロータヘリコプターモデル実験装置に適用した結果を示す.