抄録
生態系において最も基本的でかつ重要な役目を果たしているのが食物連鎖であり、一部の生物の個体数の増減が生態系全体へと響を及ぼす。したがって、生態系の維持・管理・保護の観点から生物個体数の時間的変動を考察することは非常に重要である。そこで、本講演では、魚、動物プランクトン、植物プランクトンの 3個体群によって構成される食物連鎖について考え、そのモデリングとシミュレーションによる挙動解析を行う。実際には、環境の変化や天候の影響から、プランクトンの増殖率、死亡率は時空間的に揺らぎをもって変化している。このような不確定な要因が生態系へと及ぼす影響を考察するため確率モデルを提案する.
シミュレーションにより、魚の密度分布の不均一性や魚群の移動によってプランクトン系に時空間的な密度の振動が現れ、らせん状の時空間パターンが形成され,このらせんパターンは、外乱に対してロバストでことを示す.