日本クリティカルケア看護学会誌
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研究報告
救急・集中領域で終末期を迎える患者の看護に対する中堅看護師の学習ニーズ
伊藤 美智子明石 惠子
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2020 年 16 巻 p. 65-72

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抄録

 救急・集中領域で終末期を迎える患者の看護を行う中堅看護師の学習ニーズを明らかにすることを目的とし,救急・集中領域の中堅看護師を対象に,半構造化面接を実施した.得られた内容は質的記述的に分析した.その結果,学習ニーズとして【患者の症状緩和】【患者の尊厳を守る方法】【精神状態に合わせた具体的な家族ケア】【家族が求める終末期看護】【終末期に多職種でかかわる方法】【議論で得た知見を終末期看護に活かす方法】【知識と経験を終末期看護に活かす方法】の7カテゴリが生成された.本研究の結果から,中堅看護師の集中・救急領域で終末期を迎える患者への看護の学習内容に関するのニーズは,患者への看護,家族への看護,チーム医療の推進に分類された.また,学習方法に関するニーズは,実践に活かしやすい方法があげられた.これらのことから,知識をもつだけでなく,自身が臨床で活用できる実践的な内容を求めていることが明らかとなった.

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© 2020 日本クリティカルケア看護学会
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