2021 年 17 巻 p. 52-62
【目的】重症患者のcomfortを明らかにするために作成した「クリティカルケア看護におけるcomfort項目」の構成概念妥当性を検証する.
【研究方法】急性・重症患者看護専門看護師,集中ケア認定看護師,救急看護認定看護師120名を対象にオンライン質問紙調査を行った.「クリティカルケア看護におけるcomfort項目」34項目は4段階のリッカート尺度で適切性が回答された.
【結果】「クリティカルケア看護におけるcomfort項目」の得点は平均3.10~3.93であった.確認的因子分析により2因子構造(「患者の主観により評価するcomfort」と「看護師の観察により評価するcomfort」)が支持された.モデル適合は基準を満たし,潜在変数間のパス係数は.61であった.
【結論】重症患者のcomfortで重視されたのは,「平静」「満足」「落ち着いた行動・睡眠」であった.「クリティカルケアにおけるcomfort項目」の各項目は重症患者にcomfortケアを提供するためのアセスメントの視点となる.