日本クリティカルケア看護学会誌
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原著
成人期初発乳がん患者の術後の QOL に関わる要因の探索
若崎 淳子谷口 敏代掛橋 千賀子森 將晏
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2007 年 3 巻 2 号 p. 43-55

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抄録
本研究は,レジリエンスに着目し,乳房手術後 30 カ月未満に在る成人期初発乳がん患者の QOL に影響する要因を探索することを目的とした.
QOL-ACD,GSES,SRS-18,精神的回復力尺度,個人的属性で構成された自記式質問紙調査票を用いて,郵送法により 150 名に配布,110 名より回収,このうち 93 名から有効回答が得られた(有効回答率 84.5%).
階層的重回帰分析の結果,レジリエンスの一要素である肯定的な未来志向であることが,QOL 合計,身体状況 QOL,精神・心理状態 QOL,社会性 QOL,全体的な QOL に良い影響を示した.患者のレジリエンスに関心を向けることは,患者の QOL 向上に向けた支援を検討する上で重要な要素になることが示唆された.
また,ロジスティック回帰分析の結果,QOL 向上には,活動性 QOL では娘の支え(OR=4.24)が,身体状況 QOL では失敗に対する不安の低さ(OR=3.30)と娘の支え(OR=2.56)が,精神・心理状態 QOL では失敗に対する不安の低さ(OR=6.12)が,社会性 QOL では肯定的な未来志向であること(OR=4.88)が有意に関連し,QOL に影響する要因として示唆された.個人的要因と疾病要因には,QOL に有意な関連はみられなかった.
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© 2007 日本クリティカルケア看護学会
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