日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
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症例報告
遊離端義歯にインプラントをコーピングとして用い, パーシャルデンチャーの支持を期待した1 症例
畑中 秀隆
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2013 年 33 巻 1-2 号 p. 41-52

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抄録

インプラント治療は近年様々なケースの治療に用いられるようになってきている.しかし日々の臨床(当院)ではパーシャルデンチャーを用いて欠損補綴をすることが圧倒的に多いのが現状である.しかし,遊離端欠損症例では義歯の沈下による疼痛症状の出現や義歯の回転による浮き上がりなど,患者にとって不快な症状が出現することが多い.臼歯部多数歯欠損におけるバーティカルストップの確立においてはインプラント以上のものはないと考える.しかしその反面,インプラントによりアンカーを得ることは外科的侵襲が大きいことや治療費が高額になり,患者の経済的負担が大きいことが欠点として挙げられる.そこで支持効果を期待したインプラントを効果的に用いることで義歯の安定を図ることのできるインプラントオーバーデンチャーを用いて治療を行ったところ,良好な結果が得られた.【顎咬合誌 33(1・2):41-52,2013】

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© 2013 特定非営利活動法人 日本顎咬合学会
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