日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
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症例報告
長期経過の単独植立症例における調査
神田 省吾江原 雄二安光 秀人咲間 義輝大西 吉之桑原 明彦山上 哲贒
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2017 年 37 巻 3 号 p. 206-209

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抄録

インプラント単独植立症例の長期経過(20 年以上)症例を対象に調査を行ったので報告する.埋入されたインプラントは,シリンダー型インプラント(POI インプラント:京セラ社)で, 3 施設(京都インプラント研究所所属)での2015 年5 月時点で上部構造物装着後20 年以上良好に経過した男性19 人,女性11 人(計30 人)の32 本を対象に調査した.調査項目は,インプラント埋入時の年齢,埋入部位,サイズ,上部構造物の固定様式である.平均埋入年齢は47.31 歳(男性47.95 歳,女性46.25 歳)で,1 回法29 本,2 回法3 本が対象となった.幅径は3.2mm が17 本,3.7mm が11 本,4.2mm が4 本であり,2 回法インプラントは全て3.7mm であった.骨内長は8mm が4 本, 10mm が15 本,12mm が8 本,14mm が5 本であり,2 回法インプラントは全て10mm が使用されていた.部位は, 上下顎とも,大半が臼歯部に埋入され,2 回法インプラントは全て小臼部に埋入されていた.固定様式については,セメント固定が22 本,スクリュー固定が10 本で,2 回法インプラントは全てスクリュー固定,1 回法インプラントはセメント固定22 本,スクリュー固定が7 本であった.【顎咬合誌 37(3):206-209,2017

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© 2017 特定非営利活動法人 日本顎咬合学会
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