日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
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症例報告
咬合再構成を歯接触分析装置で 評価した1 症例
前田 武将
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2019 年 39 巻 3 号 p. 184-189

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抄録

咬合再構成において,咬頭嵌合位において全歯にわたる均等な咬合接触を与えることは,長期に安定した咬合状態を維持するための必要条件である.そこで,プロビジョナルレストレーション装着時から,最終補綴装置の装着を経て,以降1 年ごとに従来の咬合紙を用いた診査に加えて,咬合接触分析装置(バイトアイ®,GC 社)を用いて,咬合接触状態の変化を観察した.咬合紙では左右均等な接触が観察されたが, 咬合接触分析装置による診査では多少の変化が認められた.変化の認められた部位については,その都度,均等な咬合接触を回復するように咬合調整し,経過観察している.精度の高い 咬合接触分析装置で,経過観察することは,長期間の安定した予後を得るために有益であると考えられる.【顎咬合誌 39(3):184-189,2019

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© 2019 特定非営利活動法人 日本顎咬合学会
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