日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
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若年者の重症齲蝕
―有機溶媒使用経験との関連
村上 幸生田中 庄二藤澤 盛一郎横瀬 敏志高橋 慶壮高森 一乗宮田 隆
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2001 年 21 巻 3 号 p. 336-340

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抄録

近年, 若年者の齲蝕の罹患は減少傾向を示している.しかしながら, 一部の少年たちには信じられないような重症齲蝕が発症することがある.揮発性有機溶媒の使用がそれである.この薬物は吸引により様々の内臓障害や精神異常を引き起こし, また, そのこと自体が社会問題となっている.歯科医学的立場においても若年者の咬合崩壊の一因ともなり, 見過ごしてはならない問題と考える.そこで, 本稿ではその重症齲蝕の実態にふれ, 齲蝕の進展における有機溶媒の為害性について最近の研究成果とともに概説する.

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