日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
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歯周-咬合コンプレックス (POC) に関する考察
小林 之直宮田 隆辰巳 順一武田 宏幸葛山 賢司細田 幸子申 基〓
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キーワード: 歯周炎, 咬合性外傷, 時間軸
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2002 年 22 巻 3 号 p. 318-323

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抄録

歯周疾患は, 歯周病原性細菌の感染による炎症性疾患である.そして, 遺伝的素因や全身疾患, 喫煙, ストレスなどの宿主因子や, ブラキシズム, 咬合性外傷など様々な局所因子の修飾を受けるという特徴がある.したがって, 臨床においては, 原因除去としてのプラークコントロールと, 咬1性外傷=力のコントロールを同時に行うことが重要である.さらに, これら炎症や咬合因了以外にも, これまで見落としがちであった症状および.それに伴う口腔内の諸機能の変化=時間の経過 (時間軸) という重要な因子を考慮する必要がある.すなわち, 歯周-咬合コンプレックス (periodonta1-occlusalcomplex; POC) の考え方である.本論文では症例を通じ, POCの病態やPOCを考慮した治療計画の立案の重要性について考察した.

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