文化経済学
Online ISSN : 1884-2208
Print ISSN : 1344-1442
ナショナリズムの装置としての文化施設
溝上 智恵子
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1998 年 1 巻 2 号 p. 75-79

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抄録

東西冷戦終結後、民族紛争が多発した。こうした現状を踏まえ、近年、アイデンティティや民族意識、エスニシティに関する議論が盛んである。本稿では、自己や他者のイメージ形成という視点から文化ナショナリズムを考え、それと文化施設との関連性について問題提起を行ったものである。ナショナリズムの形成に文化施設、なかでも博物館・美術館の果たしてきた役割を中心に検討し、最後にナショナリズムそのものの変容が指摘される現在、これからの博物館・美術館が果たす役割にも考察した。

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